オープンサイエンス時代の論文出版 [第1回] “知のインフラ”の歴史 連載 大隅典子
ディジタル化とインターネットにより,われわれはこれまでにない量のデータへのアクセスが可能な時代を迎えており,市民にも開かれたオープンサイエンスの推進へ向かうための議論がなされている。商業ベースでない形でのデータシェアリングや学術情報流通が理想ではあるが,医学界における実現のためにはいくつかの問題が立ちはだかる。20年以上前からは電子ジャーナルの購読料高騰が,さらに近年ではArticle Publishing Charge(APC)の負担増加も合わせて大きな問題となりつつある。“知のインフラ”をどのように整備すべきか。
筆者は現在,東北大学附属図書館長という立場でもあるが,過去30年余りにわたりジャーナルが変遷していく流れの中で揉まれてきた体験をもとに,本連載では現場の研究者の視点からこの問題を取り上げたい。
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