患者の人生を豊かなものとするために 第31回日本医学会総会2023東京開催 取材記事

 第31回日本医学会総会2023東京が2023年4月21~23日の3日間,春日雅人会頭(朝日生命成人病研究所)のもと,東京国際フォーラム(東京都千代田区)を含む4会場で開催された。テーマは「ビッグデータが拓く未来の医学と医療――豊かな人生100年時代を求めて」。本総会では,基本構想である5つの柱①ビッグデータがもたらす医学・医療の変革,②革新的医療技術の最前線,③人生100年時代に向けた医学と医療,④持続可能な新しい医療システムと人材育成,⑤パンデミック・大災害に対抗するイノベーション立国による挑戦に沿ったプログラムが企画され,ビッグデータに体現されるデジタル革命に伴う医学・医療の変革について議論が交わされた。

 今回から,日本医師会認定産業医制度産業医学研修会(産業医セッション)は,全国にサテライト会場が設けられ,現地参加と同様に産業医の単位を取得できるようになった。市民博覧会「みんなで健康 みんなの医療 みんなが長寿」は4月15~23日まで東京国際フォーラムを中心とした丸の内・有楽町エリアで開かれ,5月31日まではオンライン博覧会も開催されている。

 会頭講演ではビッグデータとAIの活用による医療の効率化の可能性を挙げ,医療の効率化によって医療者に時間と心のゆとりが生まれることを通じて,個々の患者に寄り添う医療が実現することを期待。革新的技術の医療への実装に当たって,「“科学の樹”を育むのは社会であり,社会の信頼と合意のもとに医学・医療の進歩がある」と,医療者に社会との対話を求めた。

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