FAQ 腰痛の鑑別と理学療法 寄稿 荒木秀明

 腰痛は生涯で成人の約80%の人が経験すると言われています。そのうちの約85%が,神経学的所見が無く,画像所見と一致しない非特異的腰痛とされてきました。しかし,外来通院中の腰痛症320例を対象に詳細な問診,理学検査や診断的ブロックによる鑑別診断を行った研究では,疼痛発生源が確定できなかった非特異的腰痛は70例(22%)であり,250例(78%)は特異的腰痛として疼痛発生源を確定できたとの報告があります1)。このことから腰痛の適切な治療に向けて,詳細な問診と理学検査の重要性が指摘されています。

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