市中病院におけるロボット支援下手術の効率化と費用対効果の向上 寄稿 坂本育子

 手術支援ロボットは,従来の開腹手術や腹腔鏡下手術と比較して,低侵襲で精密な手術を可能にする革新的な医療機器として,外科医療にパラダイムシフトを起こした。しかし,高額な導入費用に加え,ロボット自体の維持管理費や手術で使用する消耗品の費用などランニングコストも高額であるという課題を抱えている。特に,限られた経営資源の中で医療を提供する地方病院において,高額な医療機器の導入は容易ではなく,その費用対効果を十分に検討する必要がある。

 本稿では,当院婦人科における手術支援ロボットの効率的運用と費用対効果向上のための多角的な取り組みについて報告し,地方病院におけるロボット支援下手術の普及に向けた課題と展望を考えたい。

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