めざせ「ソーシャルナース」!社会的入院を看護する [第15回] 怒っている患者にどう対応するか?①医療者自身の怒りのマネジメント 連載 石上雄一郎

CASE

子宮がんステージⅣの75歳女性。痛み自体は気にされていないが,「今後どうなっていくのか?」という不安をとても強く抱かれている。本人は家に帰りたいと希望されているものの,娘さんは仕事をしているため在宅医療に対する抵抗があり,入院が続いていた。女性は娘さんによく電話をしていた。あるとき娘さんが病棟へやって来て「『痛みも取ってくれないし,病院は何もしてくれない』と母が言っていた」と看護師に怒りをぶつけた。さらに「先日病院へ行ったときも,持ち込みの備品が全然減っていなかった。もっとケアをちゃんとしてほしい」と言われ,看護師はやり場のない怒りを感じていた。

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