看護・介護する人の腰痛ゼロをめざして 腰痛予防と緩和のためのセルフケア [第2回] 腰部負担改善をめざした腰痛予防教育システムの開発 連載 伊丹君和
厚労省が『職場における腰痛予防対策指針』1)を2013年に改訂しました。これにより,原則人力での抱え上げは行わず,福祉機器の活用を促すことで,「患者を持ち上げない!抱え上げない!」が看護・介護現場では合言葉として浸透してきています。しかし,腰痛は腰部への荷重だけで発生するものではなく,前傾姿勢や不自然な姿勢,長時間の静的作業姿勢が関与します。本稿を執筆する伊丹君和教授は,看護師が腰痛を起こしやすい姿勢すなわち“前傾姿勢や体幹部のひねり動作”に着目し,正しい姿勢で業務を行うための行動変容につながる教育システムを開発されてきました。腰痛予防教育システムは看護・介護職の腰痛予防意識・行動意欲を高めてくれます。本稿では腰痛ゼロをめざすにあたり,低コストで明日からでも実践可能な一人ひとりの腰痛予防意識・行動変容の必要性を再認識していただきたいと考えています。次稿から2回に分けて紹介する本教育システム活用の実際を含め,腰痛予防のための組織づくりに役立てていただければ幸いです。
(関恵子)
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