レジデントのための患者安全エッセンス [第8回] エラーの起こりやすい当直業務を安全に過ごしたい 連載 安本有佑
当直はエラーが起こりやすい状況だと認識する
2024年4月から医師の働き方改革が始まり,各病院で勤務時間の制限や働き方に変化が生まれていると思います。ベテランの医師の中には「われわれの時代は……」と,現在の働き方に満足されていない方もいるかもしれません。しかし,これまでの医師の働き方は本当に正しかったのでしょうか。Landriganらの報告によると,平均勤務時間77~81時間/週,最長連続勤務34時間の研修医は,平均勤務時間63時間/週,最長連続勤務8時間の研修医と比較して,重大な医療過誤が1.36倍多かったとされています1)。また,Baldwinらによれば,80時間/週以上勤務する研修医は,80時間/週未満の勤務時間の研修医と比較して,1.58倍重大なアクシデントに遭遇し,上級医や多職種とのコンフリクトも約2倍抱えていたとされています2)。
参考文献
1)N Engl J Med. 2004[PMID:15509817]
2)Acad Med. 2003[PMID:14604880]
こちらの記事の内容はお役に立ちましたか?
本ページの「役立った!」機能をお使いいただくには
「有料記事の購入」「アクセスコードの登録」などを行い
記事の閲覧権限を得ていただくことが必要です。
※記事により、指定の医療関係者(医師、看護師、コメディカルなど)以外は
お使いいただけない場合もございますのでご了承ください。