応用倫理学入門 [第5回] 生殖医療の倫理(2)――先端技術が拓く生殖の未来 連載 澤井努
近年,生殖医療を巡る倫理的議論の中心には,iPS細胞(人工多能性幹細胞)などを用いた体外配偶子形成(in vitro gametogenesis:IVG),ゲノム編集による胚(受精卵)の遺伝子操作,人工子宮の技術があります。これらの技術は,不妊治療を含む生殖医療の可能性を飛躍的に拡大させる一方で,「家族とは何か」「親子のつながりはどのような意味を持つのか」という根本的な問いを私たちに投げかけています。
こうした先端技術を用いた生殖は,現在,多くの国で法的に認められていません。しかし,これらの技術が実現・普及した未来では,深刻な倫理的課題が生じる可能性があります。今回は,これらの技術がもたらす潜在的な影響と課題を取り上げ,私たちがそれらにどう向き合うべきかを論じていきます。
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