能登半島地震による被災者の口腔への影響と,地域で連携した「食べる」支援の継続 寄稿 中久木 康一,長谷 剛志
災害時の口腔健康支援と「食べる」支援の連携の必要性
災害時には多様な保健医療支援活動が行われる。医療救護というよりも生活支援に近い健康維持活動もある。歯科においては,地域の歯科診療所が再開するまでは除痛や咀嚼の回復のための応急歯科診療支援も行うが,同時に,過去の大規模震災において災害関連死の3割近くを占めてきた肺炎を予防するための歯科保健活動も行われる。口腔衛生を維持する口腔ケア・用品の提供や指導は歯科疾患や誤嚥性肺炎の予防を,そして口腔機能を維持する口腔健康体操はオーラルフレイルの予防や適切な栄養摂取を通じた健康の維持を目的としている(図1)。2024年能登半島地震後の対応においては,JDAT(Japan Dental Alliance Team:日本災害歯科支援チーム)の派遣による被災地での歯科保健活動を中心とした支援は1月中旬から3月中旬にかけて行われ,歯科診療支援や1.5次避難所支援は4月末まで継続された。
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