がん患者のせん妄を看護する エビデンスと臨床の間で [第3回] せん妄の病態生理をやさしく理解する 連載 岸 泰宏

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 せん妄は,急性に発症する注意障害および意識の変容を主徴とする精神と行動の障害であり,高齢者や入院患者,特に終末期のがん患者において高頻度に認められます1, 2)。注意障害に加えて,睡眠―覚醒リズムの障害,幻覚,易刺激性,焦燥,不穏,あるいは無動状態など,多彩な臨床症状を呈します。

 これまでに提唱されてきた病態機序としては,神経伝達物質の不均衡,神経炎症,酸化ストレス,代謝・内分泌異常,薬物性中毒,中枢神経系(CNS)への直接的障害,さらに血液脳関門(BBB)機能の破綻などが挙げられ,これらが相互に影響し合いながら発症に至ると考えられています1~4)

 以下では,各病態機序についてエビデンスを挙げながら順に解説していきます。

参考文献
1)Nat Rev Neurol.2009[PMID:19347026]
2)Int J Geriatr Psychiatry.2018[PMID:29278283]
3)Psychosomatics.1994[PMID:7916159]
4)Am J Geriatr Psychiatry.1998[PMID:9469212]

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