小児がん診療における抗がん薬曝露の実際 寄稿 古賀 友紀

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 抗がん薬は遺伝毒性や生殖毒性を含むHazardous Drugs(以下,HD)です。調製・投与の場面では厳格な取り扱い基準が広まり,医療者の職業性曝露は抑制されてきました。しかし,小児病棟のように医師・看護師だけでなく保育士や教諭,そして何より付き添うご家族がいる病棟では,抱っこ・添い寝・着替えの介助,嘔吐や排泄のケア,入浴や洗面の見守りなどの日常のかかわりを通じた体液や環境表面からの非意図的曝露が,患児に最も近い距離にいる家族で起こり得ます。

 小児がんの治療は長期にわたり,こどもたちは病室だけでなく廊下やプレイルーム,院内学級など病棟の「生活空間」で時間を過ごします。抱っこや清拭,嘔吐物や排泄物のケアに日常的にかかわっているご家族の健康を守るためにも,医療者だけでなく患者家族も対象にした抗がん薬曝露対策の整備が求められています。

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