【寄稿】社会の中で看護師が果たす役割――看護の歴史から見えてくるもの(山下麻衣)

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一般的に看護師と聞いて思い浮かべるのは,病院で患者に寄り添う女性の姿ではないだろうか。しかし歴史を振り返ると,看護を担ってきた人々の在り方は一様ではなく,働く場も病院に限られていたわけではない。

私が翻訳者の1人となった書籍『TAKING CARE――看護の知が社会を変える』(サラ・ディグレゴリオ著)は,看護が人類の歴史とともに存在してきた営みであることを教えてくれる。同書が示しているのは,看護が,特定の専門職の成立によって生まれたのではなく,人が誰かを気づかい世話をするという行為の延長線上で形づくられてきたという事実である。

歴史をたどると,職業としての看護は,医療を補助するだけの存在ではなく,人々の生を支える不可欠な役割を果たしてきたことが見えてくる。だからこそ,その役割を改めて見つめ直すことは,私たちがどのような社会を築こうとしているのかを問い返すことにもつながる。

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