◆第10回生体の科学賞は筑波大の深水昭吉氏に
第10回生体の科学賞授賞式が3月5日,医学書院(東京都文京区)にて行われた。本賞は金原一郎記念医学医療振興財団(代表理事=上武大・澁谷正史氏)の基金をもとに,2016年度に創設。基礎医学医療研究領域における独自性と発展性のあるテーマに対して,研究費用全般への支援を目的に,1件500万円の助成を行うものである。
今回は,深水昭吉氏(筑波大生存ダイナミクス研究センター,写真1)による「アルギニンメチル化酵素による細胞内外連結型恒常性維持の新機構」が受賞した。
写真1 深水昭吉氏
あいさつに立った同氏は,生体の恒常性が細胞内反応だけでなく細胞間・組織間,さらには全身レベルでの情報伝達の統合によって維持されていることに言及。受賞対象となった研究では,アルギニンメチル化酵素が細胞内外をつなぐ恒常性制御因子として機能する可能性に着目し,その放出機構や細胞内外での応答の仕組みを解析することで,生体の環境適応や疾患感受性の基盤となるメカニズムの理解をめざすとした。さらに,タンパク質メチル化研究はAI技術による転換期を迎えていると述べ,「本研究が基礎と臨床を結びつけ,将来の医学・医療の進歩に貢献することを期待している」と胸を膨らませた。
◆第79回認定証(研究交流助成金・留学生受入助成金)贈呈式
金原一郎記念医学医療振興財団は3月5日,医学書院にて第79回認定証贈呈式を開催した。同財団は基礎医学の振興を目的に,助成金を年に2回交付している。下期である今回は,海外で行われる基礎医学医療に関する学会等への出席を助成する研究交流助成金と,基礎医学医療研究を目的に日本へ留学する大学院生等を助成する留学生受入助成金が交付された。今回の助成対象者は17人で,贈呈式には森屋由紀氏(国立精神・神経医療研究センター)ら5人が出席した(写真2)。
写真2 贈呈式には,17人の交付対象者のうち5人が出席した。