糖尿病診療はこの 10~20 年大きく進歩し,治療の選択肢も増えました。一方で,あらゆる治療法の中で何がベターな選択なのか,判断に迷うことはないでしょうか。この連載では,日々の診療の中で悩みがちな糖尿病診療のトピックについて,最新のエビデンスと筆者独自の視点を交えながら解説していきます。
HbA1cは「点」ではなく「線」で変化を考える
糖尿病患者さんを外来で診ていると,血糖コントロールが全てではないとわかっていても,HbA1cの変化やその原因を考える時間が多くなります。1か月でHbA1cが1%以上も上昇する急な悪化であれば,もちろん急いで原因を探す必要があります。一方,外来でよく遭遇する,0.1~0.3%ずつの小さな変化が積み重なっているケースについては,取り扱いに困っている先生も多いのではないでしょうか。