【取材記事】全学部の新入生3000人が学ぶ命の守り方
京大・救命救急講習12年の歩み

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京都大学では毎春,新入生ガイダンスの一環として,約3000人に及ぶ全新入生を対象とした救命救急講習を実施している。医療系学部に限定せず全学規模で実践的な心肺蘇生講習を行う取り組みは,全国的にも珍しい。本紙では今年度の講習の模様を取材するとともに,2015年の立ち上げ時から本プロジェクトのコーディネートを行う西山知佳氏(京大大学院医学研究科准教授)に,これまでの歩みと継続の秘訣を聞いた。

2026年4月上旬,京都大学吉田南キャンパスにて,新入生を対象とした救命救急講習が開催された(写真1)。本講習は2015年の開始からこれまでに約3万人の学生が受講しており,同大における春の恒例行事として定着している。

「ご入学おめでとうございます。今日は1時間,講習を最後まで楽しんでいってください」。マイクを握り新入生に語りかけたのは,講習のインストラクターを務める島本大也氏(京大大学院医学研究科特定講師)だ。取材した講習の対象は307人の農学部新入生。講習の冒頭では,AED(自動体外式除細動器)に録音された心停止現場の実際の音声とともに心肺蘇生を学ぶ重要性を伝えるメッセージビデオが流され,学生たちは真剣なまなざしで視聴した。

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