リハビリテーション医療の現場では,多くの療法士が「カルテがうまく書けない」という悩みを抱えています。評価は丁寧に行ったはずなのに,「いざカルテを前にすると手が止まってしまう」「何を書けばよいのかわからず,毎日同じような内容の繰り返しになってしまう」といった経験は若手療法士だけでなく,経験年数を重ねた療法士にも決して珍しいことではありません。こうした悩みの本質は単なる文章力ではなく,患者の状態をどう評価し,何を課題ととらえ,どのような介入を行うのかという「臨床思考過程(クリニカル・リーズニング)」の整理と言語化の難しさにあります。つまり,カルテが書けないということは,臨床の組み立てそのものに迷いが生じているサインともいえるでしょう。本稿では,日々の臨床をより深く考え,より良いリハビリテーション医療につなげるための「カルテ記載のコツ」について解説します。
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