【連載】あせらないためのER呼吸管理トレーニング(8)
備えあれば憂い無し,緊急気管挿管は事前準備が9割!

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・気管挿管の適応を考える
・Difficult Airwayとは何が“Difficult”なのか?
・いよいよ挿管,何を準備する?

今回,そして次回と2回にわたり,ERでの気管挿管を扱います。気管挿管に関する書籍は多数出版されていることからもわかる通り,とても大きなテーマです。残念ながら紙幅の都合上,手技を1から説明はできませんが,知っておくべき重要な考え方やtipsを紹介していきます。今回は気管挿管を実施する前に行っておくべきことを考えます。

ERで気管挿管が必要な場面とは,どういった時でしょうか? ここでは有名な「MOVES」という語呂に沿って考えます。MOVESはMaintain Airway(気道確保・維持の困難)/Mental Status(意識障害),Oxygenation(酸素化低下),Ventilation(換気不全),Expectoration(分泌物過多),Shock(ショック)からなります。一見とっつきにくく見えるかもしれませんが,各項目をよく見てみると,これらは急変対応の基本,Primary SurveyのABCDアプローチのどれかに該当します(図1)。つまり,切迫するABCDのいずれかを認めるとき,挿管を考慮する必要があるということです。

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