糖尿病患者さんの多くは,糖尿病専門医ではなく,地域の一般内科の先生方によって支えられています。今回からは2回にわたり,そんな日常診療の中で感じる「その糖尿病診療,ちょっと待って」と思うポイントをまとめていきます。もちろん,非専門医の先生方を上から目線で批判したいわけでは全くありません。私自身,非専門領域ではかなり悩みながら診療をしていますし,限られた時間とマンパワー,複雑な患者背景の中で診療している現実もよくわかります。
筆者は現在,眼科病院付属の内科クリニックで勤務しており,眼科手術前の患者さんの全身管理や持参薬確認を行っています。そのため,普段は地域の先生方が診ている糖尿病患者さんから「これまでどんな治療を受けてきたか」「何を言われてきたか」を聞く機会が比較的多くあります。その中で,少し気になったこと,時々ヒヤッとすること,そして,患者さんが実は診察室で言えずに抱えていることが見えてきました。
糖尿病診療に「正解」はありません。ただ,ちょっとした視点の違いで,患者さんが楽になることがあります。逆に,悪気なく続けていた診療が,患者さんを苦しめていることもあります。この記事が,日々糖尿病患者さんを診てくださっている先生方にとって,少しでも診療のヒントになれば幸いです。