第18回 何かを考えるということはどういうことか?

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ノラリ・クラリ(泌尿器科医)

考え込むのはどんな時?
昔は手術中にみんなで考え込むことが多かった。特に指導医や執刀医もあまり経験がないような手術をしなければならないときは,あらかじめ頭に入れておくべき術式のアルゴリズムは誰も持っていなかった。画像診断も当時はあまりにも稚拙で,意気込んで開腹してみると,予想以上に進行していて,手術を続けるべきか,あきらめて閉じるべきか考え込んだ。出血の対応も,今のように優れた止血用のデバイスやシートもないし,出血点を押さえたまま,ジーッと対処方法を考え込んだ。

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