第1章 臨床試験の基礎知識とそのポイント 
9 臨床研究成績の統計解析 
9-5 臨床試験関連でよく使われるDCT、RWD、PPI、jRCTなどの略語の説明 
9-5-2 リアルワールドデータ 
龍 家圭

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リアルワールドデータ(Real World Data : RWD)は、通常の診療や生活の中で得られる健康・医療データの総称である。電子カルテ、診療報酬明細(レセプト)、疾患レジストリ、健診、患者報告、ウェアラブル機器のデータなどが含まれる。臨床試験で参加者を厳密に選び、決められた条件下で集めるデータとは異なり、多様な患者の治療実態、長期の有効性・安全性、まれな有害事象を検討できる。一方、研究目的で集められていないため、欠測、誤分類、測定方法の違い、治療選択に伴う交絡が生じやすく、関連が見えても因果関係があるとは限らない。そのため、RWDを使ってエビデンスを出すためには、目的に適したデータかを確認し、研究計画、データ品質、解析方法をあらかじめ明確にすることが重要である。データを活用するためには、研究目的に沿ったデータクリーニング作業も必要となり、また個人情報を保護し、データの由来と加工履歴を追跡できるようにすることも欠かせない作業である。

 

参照サイト

1) PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構).リアルワールドデータ(RWD)に関連するガイダンス・ガイドライン.https://www.pmda.go.jp/rs-std-jp/standards-development/guidance-guideline/0008.html (最終アクセス:2026年5月23日)

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