ノラリ・クラリ(泌尿器科医)
大脳皮質は粘菌のように,時にリスクをかわし,時に飲み込み,時にうまく対処しながら,技能の幅を拡大していく(イメージ図)。
安全か挑戦か
外科医が外科解剖の構造の多くを学び,多くのパターンを身につけるにはどうしたらよいか? あるいは,より難易度の高い手術や危険度の高い手術を安全に行えるようになるためにはどうしたらよいか? 第31回で述べたような手技の安定やマンネリズムに安住するのとは異なり,これらの質問の内容そのままに,つまり多くの構造やパターンを経験し,難易度の高い手術を段階を踏んで,少しずつ挑戦していくというのが正しい答えのように思える。